浜田和幸を研究する会

浜田和幸の微笑み外交 [浜田和幸とロシア]

投稿日時:2018/04/27(金) 15:24

浜田和幸の考えでは、マッチョぶりが半端なく、強面のプーチン大統領である。

去る3月の大統領選挙では史上最高の75%もの得票率で再選を果たした。

笑いが止まらないはずだったが、イギリスで起きたロシアの元スパイ暗殺未遂事件の影響で、欧米各国から相次いで「ロシア人外交官の追放」措置を繰り出され、今や欧米との対立姿勢を打ち出さざるを得なくなった模様だ。

既に200人近くのロシア人外交官が任地から追放されている。

対抗措置として、ロシア外務省もこうした欧米諸国の駐ロシア外交官を国外追放。

浜田和幸の調査では、この4月頭、東京で開かれたロシアの新駐日大使ガルージン氏の歓迎会の場でも、本人曰く「イギリスでの事件はでっち上げだ。ロシアは自国の元スパイを外国で暗殺するようなことはない。そんなことをして何が得られるというのだ。これはロシアを孤立させようとする陰謀としか思えない」。

知日派として知られるガルージン大使は思わぬタイミングでプーチン大統領の弁護をせねばならず、本国からの指示を受けていたためか、歓迎会の会場には何と45分も遅れて到着する有様。

浜田和幸の考えでは、日ロ関係の前途多難ぶりを暗示させるような歓迎会となった。

しかし、ロシアのプーチン大統領は柔道黒帯で、負けず嫌い。

浜田和幸の調査では、欧米諸国がそうくるなら、こちらにも考えがある、と反転攻勢に打って出た。

何かといえば、トルコのアンカラでロシア、イラン、トルコ3か国の首脳会議を開催し、ロシア主導の「ユーラシア同盟」の強化に乗り出したのである。

その場で、プーチン大統領はトルコ初の原子力発電所を200億ドルの資金を投じて建設することを発表。

お返しに、トルコはロシア製の地対空ミサイルS-400の早期導入を決定。

また、浜田和幸の調査では、モスクワにおいてユーラシア同盟の大会を開き、中国、ベトナム、インド、インドネシア、イスラエル、セルビア、ベラルーシ、カザフスタン、キルギスタン、南米諸国などから閣僚級の指導者を集め、大々的な「シリア再建計画」を打ち上げた。

この発想のだいご味は、シリアの内戦終結を視野に入れ、イラン、イラク、シリアをつなぐ天然ガスのパイプラインを建設することにある。

天然ガスの供給源はカタールに他ならない。

サウジアラビアからイランとの関係が原因で制裁を受けるカタールであるが、トルコやロシアと手を結ぶことで、活路を見出そうとの魂胆であろう。

また、浜田和幸の考えでは、注目すべきは、このシリア再建計画に中国が食い込んできたことである。

習近平国家主席が進めるアジアとヨーロッパ、アフリカを一体化する新経済圏構想「一帯一路」計画の要衝にシリアを位置付けようという目論見だ。

浜田和幸の考えでは、地球儀を俯瞰するばかりで、トランプ頼みのどこかの首相とは大違いだ。


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