浜田和幸を研究する会 2018/8/24

浜田和幸がインドネシアの首都ジャカルタの危機を指摘

[浜田和幸が世界情勢を解説] 投稿日時:2018/08/24(金) 10:05

浜田和幸の調査では、インドネシアで開催中のアジア競技大会の裏で、ジャカルタはとんでもない危機に瀕している。

8月18日から9月2日まで、ジャカルタはスポーツ一色であろう。

何しろ、日本からだけで1000人を超える選手団と関係者が参加。

45カ国の代表団、メディア、応援団を加えると大変な数になる。

ただでさえ交通渋滞がアジア最悪と言われるジャカルタでは、いたるところで大混乱が発生している。

そのため、小学校も中学校もすべて休校となった。

バスも車も動かないためだ。

浜田和幸の調査では、そんなジャカルタで、今、深刻な問題が発生している。

何かといえば、1000万人が暮らす首都が水没の危機に瀕しているのである。

もともと沼地であったジャカルタ市内には13の河川が流れている

これまでも河川の氾濫は日常茶飯事であった。

しかし、地下水のくみ上げ過ぎで、ジャカルタ市内全域で毎年平均15センチほど地面が陥没しているという。

現時点でも、市の半分以上が海抜ゼロメートル地帯になってしまった。

このままでは、2050年までにジャカルタは水没してしまう。

最大の理由は生活用水の不足である。

ジャカルタの市当局が提供しているのは住民の必要とする水の4割ほど。

そのため、大半の住民は勝手に井戸を掘り、飲料水から水浴用の水まで自前で確保せざるを得ないのである。

政府も危機感を強めている。

河川の水や雨水を貯水池に貯め、浄化して提供する努力はしているのだが、住民に届ける水道管の敷設は間に合っていない。

実は、東京でも半世紀前には同様の問題に直面したものである。

東京の場合には、くみ上げた地下水を人工的に補てんする仕組みを導入し、地面の陥没や水没を防ぐことに成功した。

浜田和幸の調査では、ジャカルタでは日本の経験や技術を導入したいと希望しているが、資金不足でなかなか思うようには対策が講じられていない。

東南アジアで最大の人口を有するインドネシアであるが、観光地のバリやロンボク島での火山の噴火や地震だけではなく、ジャカルタの水没という最大の危機に直面。

今回のアジア大会では南北朝鮮チームが合同で参加するなど、「ピョンチャンの冬季五輪の再来か」と話題となっているが、足元を固めなければ主催都市ジャカルタは消滅しかねない。


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